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「小型無線ヘリが空撮中墜落 栄テレビ塔周辺、あわや惨事」

2014年4月27日の中日新聞朝刊一面にこの記事が掲載された。名古屋・栄で、カメラを積んだヘリの墜落した様子がYoutubeに公開された。動画の最後には「空撮のお仕事ください 我々には修理代が必要です」と表示していた。真鍋大度はこの記事に対してFacebook上で「迷惑」とだけコメントした。

真鍋は2014年2月16日にFITC TOKYOのセッションで、無線ヘリ(ドローン)を使って何かできないか考えていると発表した。2014年3月21〜23日にダンスカンパニー「イレブンプレイ」の公演「MOSAIC」で、ドローンをプログラミングでダンスさせた。公演全11曲の終盤9曲目。三角錐を乗せた3台のドローンと3人のダンサーがダンスする。真鍋は演出について、インタビューでこう話している。

>ドローン(無線ヘリ)とダンスの組み合わせは世界初じゃないでしょうか。普通の使い方だと軽量化が課題なので、あんな風に何かを乗せて飛ばすことはありえないんです。実際に飛ばしてみるとバランスが危うくて、怖いくらい。でもその危うさによって、感性や重力に対する抵抗が可視化されてドローンにダンスの振付けの要素が加わったような気がします。(Switch VOL.32 No.5 99ページ)

また、

>ーーダンサーの努力もスゴイでしょうね。
ほんとに頑張ってくれました。(中略)僕らはダンサーが間違えることを想定してないんですよ。逆にダンサー達も僕らが失敗するとは考えてないと思います。お互いに信頼し合って初めて出来る演出ばかりですね。(Switch VOL.32 No.5 99ページ)

と、ダンサーを讃え、

>まだまだ創り足りないね。ライゾマのテッシー(堀井哲志)も終演後に「全然まだできますね」って言ってたし。MOSAICはやっとスタート地点に立てた感じ。これからです。(Switch VOL.32 No.5 99ページ)

と話している。

スタート地点に立ってから1ヶ月もしない2014年4月19日、ドローンを使って新しい作品が披露された。「六本木アートナイト2014」にて、ライゾマティクスが出資する研究スペース「4nchor5 la6(アンカーズ・ラボ)」の石橋素と共作。ドローンは4つのプロペラの回転で動く。それぞれのプロペラモーターの振動数/周波数を音程にして、4つの音程を組み合わせた。前半1台後半2台。スピーカーからノイズ音が絶えず流れる。真鍋は、「実は最後の方はクラッシュさせようと頑張ってたのですが、安定しすぎていて墜落せず、バッテリーが切れて終了しました。」とツイートした。

2014年5月12日にNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で「イレブンプレイ」公演の舞台裏を密着取材した内容が放送される。予告MOVIEで真鍋は、
「10年後にはヘリはステージでバンバン飛んでますよ。」
と話している。当日は生放送でパフォーマンスを披露した。